吉田 行宏氏著作「成長マインドセット 心のブレーキの外し方」をご紹介します。
創業4年で株式公開、設立10年で売上高1,000憶円、5年間に500店舗を実現した著者が教える人材育成ストーリー。
この本は、今よりも成長したい、自分の将来を明確にイメージしたい、会社でもっと成果を出したい、そんな思いを持っている方にお勧めの本です。
本書のポイントを三つに絞ってご紹介します。
「成長」とは、自分自身の「アイスバーグ」を大きくすること
突然ですが、「成長」と聞いてどんなことを思い浮かべますか?
自分ができなかったことができるようになる、今よりも人から感謝される、など様々な事が思い浮かぶと思います。
もちろん「成長」の定義は様々です。
本書では、「成長」は「アイスバーグ」を大きくすることだと言っています。
「アイスバーグ」とは日本語で言うと氷山のことです。
氷山が成長とどう関係があるのでしょうか?
氷山の一角という言葉を聞いたことがあると思います。
ご存知のように、氷山の下には、それよりも大きな氷の塊が存在しているという意味です。
氷山の目に見える部分を「成果」だとすると、表面に見えている「成果」の下には、他の要素があるのです。
成果を支える要素は三つあります。
・能力・スキル
・ふるまい・習慣・行動
・意識・想い・人生哲学
世の中には成果だけを求める人が多くて、本屋さんに行っても「たった1日で〇〇が変わる方法」みたいな本があふれています。
あれはまさに、「アイスバーグ」で言うところの、「能力・スキル」の部分に特化しているんです。
しかし、「能力・スキル」の部分だけを真似したとしても、実際にちゃんと成果が出た人は少ないのではないでしょうか?
例えば、5分で彼女を落とす方法とかを真似しても、そこに愛情や想いがないと彼女との関係は長続きしないですよね。
ビジネスも同じで、早く結果が欲しいが故に、簡単なスキルだけを身につけようとしたところで「ふるまい・意識」が弱い状態では、本当に望む結果は得られません。
短絡的に「能力・スキル」だけを追い求めるのではなく、高い成果を出している人の「意識・思い・人生哲学」を自分の中に落とし込んで、日常の「ふるまい・習慣・行動」を変えていくことで、成果を出すための土台がしっかりと築かれるのです。
それでは、「アイスバーグ」を大きくすることとは、一体どういうことなんでしょうか?
一つの例で、草野球選手とプロ野球選手の間にある違いをご紹介します。
草野球選手はプロ野球選手に比べると練習量が少ないので、スキルはそこまで伸びないですよね。
一方プロ野球選手は、草野球選手に比べて、野球に対する思いや信念は半端ないと思います。
日々のトレーニングや健康管理など、草野球の選手とは比較にならないレベルであることも想像できます。
プロ野球選手は、真剣さや情熱をなくし、トレーニングをサボってしまうと、すぐに二軍に落ちるかもしれませんし、成長を続けることも難しくなります。
どれだけ優れた野球の才能を持っていても、「意識・想い・人生哲学」「ふるまい・習慣・行動」を深めていなかったら、プロとして生き残るのは難しいのです。
「アイスバーグ」を大きくするとは、「成果」を支えている「意識・想い・人生哲学」「ふるまい・習慣・行動」「能力・スキル」を鍛えることなのです。
悩みブレーキの存在に気づく
二つ目のポイントは悩みブレーキの存在に気づくです。
悩みブレーキを踏んでいる人は、一度決断をしても、本当は別の道に進んだ方が良かったかもと思いながら、目の前のやるべきことに集中できていない人です。
例えば、障害物のない曲線を、 A さんは時速80 km 出そうとアクセルを踏んで走っています。
Bさんも80キロを出そうとアクセルを踏んでいるのですが、なぜかブレーキも踏んでいます。
どちらが先にゴールに着くでしょうか?
もちろん先にゴールに着くのはAさんです。
ここで大事なのは、悩みブレーキを踏んでいることもだめですが、悩みブレーキを踏んでいることに気づいていないことが NG なのです。
なんだかうまくいっていないなと感じた時は、まず自分の状況を客観的に見てみること。
自分を客観的に見るためには、こんな質問をしてみてください。
「今悩んでいることは、自分がコントロールできる悩みかどうか?」
例えば、明日晴れて欲しいのに、天気予報では90%以上の確率で雨と言っている。
ここで晴れじゃないと嫌だなあとずっと悩んでいても、何も解決しないですよね。
明日が雨なら、雨の中でもどうやって目的を達成するのか、何か他の方法はないか、考えたほうがよっぽど生産性が高くなります。
気持ちを切り替えるのは簡単ではないですが、自分が選べない結果を思い悩んでも、仕方ありません。
自分の行動でコントロールできることに集中することで、悩みブレーキを踏まずに進むことができます。
成長を加速させる二つのアクセルを踏む
心のブレーキが外れたら、次は二つのアクセルを踏みましょう。
二つのアクセルとは、「自己理念・自分軸アクセル」と「正しく強い動機アクセル」です。
自分の意識や行動を前向きに引っ張る起爆剤です。
一つ目の「自己理念・自分軸アクセル」は、人生やライフスタイルにおいて、 価値観、将来の夢やビジョン、目的などです。
二つ目の「正しく強い動機アクセル」は、仕事や様々な行動で重視しているモチベーションのことです。
この二つの成長アクセルを明確に持てるようになると、行動の指針が定まって成長スピードを早めてくれます。
まずは自分の成長アクセルは何なのかを考えてみましょう。
今回は成長マインドセット心のブレーキの外し方をご紹介しました。
気になった方はぜひ読んでみて下さい。
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